鍼灸師を目指して歩んだ学生生活

高校3年生の夏、
「鍼灸師としてスポーツトレーナーになりたい」と志を立てた私は、
無事に鍼灸専門学校へ入学することができました。

入学当初は、夢と期待に胸を膨らませながら、充実した日々を過ごしていました。
しかし、学びを進めるうちに、私の中にある気持ちが徐々に強くなっていきました。

「一日でも早く現場に立ちたい」
「臨床で活躍できる確かな技術を身につけたい」

そんな思いから、私は授業以外の時間も惜しまず、
積極的に外部の勉強会へ参加するようになりました。
はじめは、スポーツトレーナーが主催する勉強会や、テーピング講習会に参加し
、実際の競技現場にも足を運んで、多くのことを肌で学びました。
実践的な現場に触れることで、自分が将来進むべき道のイメージをより
鮮明に描けるようになったのです。

また、ある書籍に書かれていた「とにかく手に目をつけろ」という言葉が、
私の学びの姿勢に大きな影響を与えました。
「もっと手の感覚を磨きたい」 そう思った私は、
大手リラクゼーショングループでアルバイトを始め、
できるだけ多くのお客様の身体に触れることで、触診の感覚を養うことに努めました。
そこでの経験は、今思えば非常に大きな財産となりました。
そして鍼灸の学びが深まるにつれ、
私はさまざまな流派や治療法にも強く興味を持つようになりました。
経絡治療、接触鍼、長野式、深層鍼、 自分が「これだ」と感じたものには迷わず足を運び、勉強会に参加しました。ときには遠方の大分県の先生の勉強会にも何度か通い、
その技術に惹かれて「将来はこの方法で生きていく」と、
自然と自分の方向性が定まっていったのです。

そうして学生生活を送る中で、もうひとつ、私の中に新たな変化が生まれていきました。
最初は「スポーツトレーナーになりたい」という気持ちが強かった私ですが、
医療の勉強を進めていく中で、様々な病気・症状に苦しむ患者さんを、
鍼灸で助けたいという思いが大きくなっていったのです。
国家資格の勉強をする中で、鍼灸が対応できる症状は、肩こりや腰痛にとどまらず、
内臓疾患、自律神経の不調、不妊、癌のサポートなど、幅広いことを知り、
まさに「医療としての鍼灸」の可能性を感じるようになりました。

その頃、「大学病院の中に鍼灸を取り入れている科がある」と知り、
「そこで働きたい。もっと学びたい。より多くの病気に対して、鍼灸の効果を確かめたい」
そうした思いが心の中で確信へと変わっていきました。
この学生時代に芽生えた「鍼灸=医療」という考え方こそが、
現在の私の原点となっています。

次回は、資格取得後の臨床経験を通して得た気づきや、
実際に患者さんと向き合う中で感じたことをお伝えしたいと思います。

2026年01月19日