パーキンソン病と鍼灸#4

パーキンソン病と上手く付き合っていくために
食事・睡眠・運動・精神安定はかなり重要と言えます。
当院では、ひとつの生活習慣を律していても他が乱れていては
人間のバランスが崩れ、病の進行が進みやすくなると考えております。
そのため、パーキンソン病の患者さんに普段お伝えしている
生活習慣の養生について少しお話をしていきたいと思います。
ここで、大切なのはあくまでも一般的な情報になりますので
すべての方に当てはまらないこともありますのでご了承ください。

第一にお伝えすることは
情報がありふれている世の中なので、健康を得るためには
ある程度の「努力」と「継続」が必要になるのではないか
これを食べたら…この運動をしたら…この器具を使ったら…
人間は楽を選択したくなります、無駄な努力はしたくないものです。
しかし、現実は難しいと思われます。

1.適度な運動

それぞれの体調にあった活動を習慣として心地よいと感じる程度に行うことで
身体的機能の向上・維持、血液循環の改善、呼吸機能の向上、消化器運動の向上
適度な運動は、副交感神経を刺激しリラックス効果を生みます。
当院では、20~30分程度のウオーキングをおすすめしています。

2.入浴

・温熱作用
・浮力作用
・水圧作用

上記の3つの作用が入浴によって期待できます。
皮膚の毛細血管や皮下の血管が広がり血液の流れが良くなります。
それにより腎臓の働きが良くなり体内の老廃物、疲労物質の除去も期待できます。
水圧の作用に、下半身の血液が押し戻され、心臓の働きが活発となり
血液循環の促進します。
浮力作用により、普段体重を支えている筋肉や関節の負担が減ることで
その役割から開放され、緊張の軽減につながりリラックス効果があります。
ただ、体質によっては長湯が体調を崩すこともありますので注意が必要です。

3.バランスの良い食事(適度な息抜き)

詳しくは、食事について詳しく書いてあるブログをご覧ください。
体質改善の食事編!!

4.自分に合う趣味

自分で面白い、楽しい、ワクワクすると思える趣味が見つかり
趣味に取り組んでいる時間、それを突き詰めていくことの喜びを得る時間は
精神安定に非常に効果があると思います。
趣味や好きなことに没頭している時間は、自然と病の苦痛・苦悩から少し解放され
少しでも思い悩む・考えることが減り一時的に脳が緊張から解放し休まります。
また、仕事や人間関係のストレス軽減にもつながります。

5.自分に優しく、無理をしない

これが一番難しい内容ですが、
パーキンソン病の患者さんの多くは、その日によって体調・精神状態が変化しやすく
更に時間によっても左右されるケースを多々診ます。
今日は体調が良くても、明日はどうなるかわからない......
常にその日の体調に悩まされています。
自分自身を褒めて欲しいです、「動きが悪いんだ」・「日常の活度が億劫だ」と
自分を追い詰めず、調子が良い日も、何もない1日も今日も「頑張っている」と
自分に語りかけてみてください

そして、頑張り過ぎてしまう方は、時には自分の気持ちに正直に
生きてみてもよいのではないでしょうか??
他人の目を気にして、職場の環境を気にして
知らず知らずのうちにストレスが溜まっていませんか??

ある一定のラインを決めて
それ以上は頑張りすぎない、ならない勇気を持つことも
自分を守る一つの手段かもしれません。

 

 


2024年03月22日