梅核気とは??

「喉の奥に何か付着しているような感じ…」
「呑み込もうとしても呑み込めず…」
「吐き出そうとしても出ない…」
しかし、病院で診察や検査しても、喉頭には異常所見が見当たらない。
このような症状、主訴を訴える方が、春先や季節の変わり目になると多く見られます。
現代医学では「咽喉頭異常感症」・「ヒステリー球」と呼ばれています。

東洋医学では「咽喉頭異常感症」を、梅の核(=種)のような塊が喉の奥に詰まってしまい
何かつっかえたような違和感を強く感じる状態を「梅核気(ばいかくき)」と呼ぶようになりました。

主な原因としては、個人の体質や生活環境など様々な要因が関係しているため原因を断定することはできませんが、「強いストレス」・「頻繁に感じるストレス」・「過度な緊張や不安」・「季節の変わり目」による自律神経の乱れ、神経症、心身症などの原因が負担となっている場合が多くみられます。精神的負担の増減と自覚症状の強弱に関連性を感じます。

・肝鬱気滞(かんうつきたい)
梅核気で一番多くみられるのはこのタイプです。一言でいえば長期間のストレス過多。
東洋医学で言う「肝」の生理機能の一つに臓腑・精神活動を円滑に動かす保つ機能があります。「肝」は情緒や自律神経に深く関係する臓器とされています。怒りや不安、心配事が続くことにより、機能低下が起こることで、その結果気の動きが停滞し咽頭部に症状として出てしまった状態です。

・肝脾不調
上記の肝の病が、胃腸に負担がかかり胃腸の消化・吸収機能が低下することで
体内の水液代謝が悪くなり、痰湿(たんしつ)が生じて、その痰が喉に結びついて起こります
※甘い物の大量摂取により、体内に痰湿が発生しやすくなるため
糖質の過剰摂取により喉の奥がつかえることもあります。

・肺熱陰虚
季節の変わり目、気候や異常気象によって生じた体のバランス(陰と陽)が崩れてしまい
肺に熱が溜まった状態が続き、体液を消耗すると咽頭部の潤いが不足してしまう為に発生。

2023年04月02日