睡眠について
睡眠の質を高めるために必要なのは、「メラトニン」という睡眠ホルモンです。
メラトニンは、朝目覚めてから約15時間後に脳の松果体から分泌し始め、就寝1~2時間前に上昇し副交感神経を優位にして呼吸や脈拍を安定させ、深部体温(体の内部の温度)を下げて快適な眠りへと導きます。
このメラトニンを分泌させるためには、材料であるセロトニンというホルモンが朝から昼にかけて十分、分泌されていることが必要です。そしてこのセロトニンを分泌させるには、材料であるトリプトファンを摂取する必要があります。
まずセロトニンの約90%は消化器官に存在するとされています
そのためセロトニンを安定させるためには腸内環境が大事となり
ストレス・暴飲暴食・生活習慣の乱れ・運動不足により
常に内臓(消化器官)に負担がかかる生活習慣に陥ってしまうと
セロトニンの生成及び安定することが難しくなります。
さらにいくら栄養のある食材を摂取しても胃腸の機能が低下してしまうことで
上手く消化吸収されず体内に効率よく取り込むことができません。
そのため、基本として生活習慣を見直すことがとても重要になります。
生活習慣を見直した上で、栄養素を意識して摂取することをおすすめします。
トリプトファン
「トリプトファン」を摂って、気分や感情をコントロールして心の安定を保つ脳内ホルモン「セロトニン」を増やしましょう。
トリプトファンは体内で生成できないので、食事から摂らなければなりません。食べ物から摂取したトリプトファンは、日中は脳内でセロトニンに変化し、夜になると睡眠を促すメラトニンに変化します。そのため、トリプトファンが不足すると、不眠症や睡眠の質の低下を引き起こす原因となります。また、トリプトファンは、糖質、たんぱく質、脂質を代謝・分解する上で必要なビタミン(ナイアシン)の合成も行います。
トリプトファンを含む主な食品
大豆製品(豆腐・納豆・味噌・豆乳など)
乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)
魚介類(サケ・サンマ・イワシ・マグロ・カツオなど)
果物類(バナナ、アボカド、キウイフルーツなど)
その他(アーモンド・クルミなどのナッツ類、はちみつ、白米、鶏卵など)
肉類(豚、牛、鶏など)
魚介類(エビ、カニ、イカ、ホタテ、カジキマグロなど)
野菜類(えだまめ、そらまめ、グリーンピース、ほうれんそう、ブロッコリー、ニンニクなど)
GABA
GABAとは、γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)の略語です。
私たちの体内に普段から存在しているアミノ酸のひとつで、
様々な動物や植物にも含まれています。
GABAは、特に脳や脊髄で精神を安定させる抑制性の神経伝達物質です。交感神経の働きを抑制して、興奮した神経を落ち着かせたり、
ストレスを緩和したり、睡眠の質を整えたりする効果があります。
いわば車のブレーキの様な働きを担っています。
脳内の血流を活発にし、酸素供給量を増やしたり、脳細胞の代謝機能を高めてくれます。
GABAはもともと体内で十分な量が作られているのですが、疲労や強いストレスにさらされると、それを緩和するために大量に消耗してしまうため、不足傾向に陥ります。GABAが不足すると興奮性の神経伝達物質が過剰に分泌されることになり、リラックスできなくなって緊張状態が続いてしまうのです。
GABAを含む主な食品
穀物類(発芽玄米、あわ、きび、ひえなど)
野菜類(トマト、ナス、ケール、ジャガイモ、パプリカなど)
果物類(メロン、バナナなど)
発酵食品(納豆、漬物、キムチ、ヨーグルトなど)
その他(カカオなど)
グリシン
グリシンは人間の体内で作ることのできる非必須アミノ酸に分類され
いろいろな体の働きに関わっています。
グリシンは、不眠改善や抗酸化作用、肌のハリや弾力の促進が主な効果
効能に挙げられます。
不眠改善は血管拡張による体温の低下によるもので、
自然な眠りへと導く作用に期待できます。
それと脊椎や脳幹に存在していることで知られ、
中枢神経における制御系で神経伝達物質として機能することも有名です。
つまりグリシンは不眠に悩んでいたり、
健康や美容といった悩みを抱える、こんな方にオススメです。
肉類(豚、牛、鶏など)
魚介類(エビ、カニ、イカ、ホタテ、カジキマグロなど)
野菜類(えだまめ、そらまめ、グリーンピース、ほうれんそう、ブロッコリー、ニンニクなど)