現代人の多くは、生活習慣、環境、ストレス、食事等によって
呼吸が浅くなっている方が多くいます。
体を動かすことが減り、頭を使ことが増え、呼吸機能は低下し交感神経が高ぶりやすく
睡眠時間は短く、偏った食生活(食事バランス)になることで体の緊張している時間が長くなり、呼吸筋が硬くなり十分な酸素を取り込む事ができない体へと陥りやすくなっている。
呼吸は吸うとき交感神経、吐くとき副交感神経に支配されています。
呼吸が浅くなることで、深い呼吸(呼気)が行えなくなり自律神経のバランスが崩れます。
呼吸は誰もが無意識に行っているものですが、ゆっくりとした深い呼吸には自律神経と
深く関係し整える働きがあります。緊張やストレスが長時間続くことにより交感神経が優位となり、疲労感・だるさ・集中力の低下・睡眠障害など多岐にわたる症状を発症する恐れがあります。更に進行することで、自分の体を攻撃したり(自己免疫疾患)、消化器異常(胃潰瘍)、癌などの病気を引き起こされることがあります。
更に呼吸運動は血液循環にも関与します。呼吸が浅くなることで循環も悪くなります。
酸素が行き渡らず、疲労し体温が下がる原因にもなってきます。
自らの生活習慣が知らず知らずのうちに病気を作り出している訳です。
悩み事や考え事、気分が落ち込んだり、やる気が出ない時、体の反応で無意識に自然と出てしまうのが「ため息」。一般的には「ため息をすると幸せが逃げていく」なんて言葉を耳にしたことがあるかと思いますが、それは体の本能的な反応であり、自律神経と関わっていると私は思います。ため息が不幸をもたらすのではなく、不幸があるからため息が出るのです。ため息をつかねばならないような状況は、悩み事やトラブルを抱えているとき。人は思い詰めると呼吸が止まりがちになります。そうすると当然、息苦しくなりますので、その反動で自然とため息が出るのです。
呼吸は、意識的にコントロールできる唯一の自律神経系です。
私たちの生活の中で、意識しないで勝手に調整されている働きはたくさんあります。呼吸もそのひとつですし、体温、免疫、食べ物の消化や心臓の動きなどは、『自律神経』が自動的にバランスを保ってくれているのです。
しかし、自律神経が調節している働きの中で、自分の意志でコントロールができるのは呼吸だけです。ですから、呼吸を通して自律神経に働きかけ、リラックスを図ることができます。