開業の現実 ~治療院編~ 静岡市 鍼灸

平成31年5月4日
念願だった治療院を開業しました。

これまで修行をして、往診で経験を積み、
ようやく自分の治療院を持つことができました。

ホームページも作った。
チラシも巻いた。

「よし、やるぞ。」

そんな気持ちで迎えた開業初日。
初日に来院された患者さんは一人でした。
「まだ開業初日だから。」 そう思っていました。
ところが、次の日も一人。 その次の日も一人。

「あれ?」
思い描いていた開業とは少し違いました。
治療院を開けば患者さんが来てくださる。
そんな甘いものではなかったのです。

地域の皆さんに知っていただかなければ、存在していないのと同じです。
そこで私は、往診を始めた頃と同じようにチラシ配りを始めました。
診療が終わってから地域を歩き、一軒一軒ポストへチラシを入れる毎日。
それでも、すぐに患者さんが増えるわけではありませんでした。

そして、もう一つ壁にぶつかりました。
往診では普通にできていた治療が、院内では思うようにできなかったのです。
患者さんを目の前にすると緊張してしまい、手が動かない。
頭の中では考えているのに、うまく説明ができない。
治療が終わるたびに、「もっとこうすれば良かった」と反省ばかりしていました。
毎日が焦りとの戦いでした。 それでも、一つだけ決めていたことがあります。
目の前の患者さんに、自分ができることを精一杯やる。
無理はしない。

焦って治療すると、ドーゼオーバー(刺激過多)となり
来院した時よりも体調や症状を悪化させる場合があるため
あれやこれや治療することは注意が必要と己の心に問いかけ患者さんと向き合う。

できないことを「できます」とは言わない。 必要であれば病院をご紹介する。
患者さんにとって何が一番良いのかを考え、その時の自分にできる最善を尽くす。
それだけは開業当初から変わっていません。
振り返ると、あの頃は失敗や反省ばかりでした。

次回は、修行で学んだ事が生きる

2026年07月27日